別れ
『明日の朝には出発するから
もうここに戻ることはないから』
そう言って何人も何人もこの場所から旅立って行った
あなたたちを上から眺めていた私は
今日からあなたたちに見下ろされる存在になった
いくつもの別れを経て
私の上にはあまりにも多くの人たちが蔓延るようになった
湧き上がるどす黒い感情を抑えて
それは私の精神に反することだと言い聞かせて
私は笑顔に徹する
あぁ 私は強者でありながら弱者になろうとしている
迫りくる世代の波を担ぎ上げ 自らその波に溺れようとしている
真実を悟ったあの晩
私は私に別れを告げたのかもしれない
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